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■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2022/8/18 本能心
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本能心は人間の肉体生命の生存を
確保するために存在している。
したがって、
人類生命中の動物的方面の生存と
生活に必要な各種の作用や職分を
この心が司っている。
たとえば、食欲、性欲、
その他肉体の欲求から発生する各種の欲望、
または一切の感覚念など
といったものがそれである。
一般の動物的感情情念、すなわち、
闘争心、復讐心、憎悪心、猜疑(さいぎ)心、
嫉妬心というような
動物本来特有の低級心性も
この本能心から発露しているのである。
中村天風
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天風メルマガ「中村天風 一日一話」は
中村天風著作のなかから特に大切にしたい
言葉を収録した書籍『中村天風 一日一話』
から転載しています。
本日の一日一話の出典は
『研心抄』第2章です。
【書籍ページはこちら】
▼『中村天風一日一話』
▼『研心抄』
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▼怒りの心=不要残留心
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(以下、杉山彦一著『いのちを活きる』
第7章より引用抜粋)
動物は本能をむき出し、
ぶつけ合って生きているから、
闘争や逃走の機会は多かったにちがいない。
そのような闘争社会では、
怒りの心情と怒りの行動は、
相手に勝ち、自らが生き残る、
有力な手段であったのである。
古い皮質だけで生きている動物にとっては、
これ以上の手段はあり得なかったのである。
動物を支配している心は、
本能心と、欲求の満足や不満を感ずる
低次の感情心である。
人間は、古い皮質よりもさらに、
新しい皮質を進化させた。
新しい皮質には、思考活動をする理性があり、
高度なはたらきをする意志もある。
怒りの心は人間も、
過去の進化過程においては
しばしば使用したにちがいないが、
今のように脳が進化した現在、
怒りの心はできるだけ使用しないで
すませたい心である。
怒りの心は、
過去の名残として存在しているが、
これからは整理してゆかなければならない
心である。
天風哲人は、怒りの心を「不要残留心」と
いわれている。
怒りの心を多く残している人や集団は、
原始時代のまま進化していないと
いうことになる。
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【書籍ページはこちら】
▼杉山彦一著『いのちを活きる』
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■ 8月の天風箴言
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