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  • 執筆者の写真bonaondo

認識力の養成と自己統御

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■  中村天風 | 一日一話

元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話


2023/2/14 認識力の養成と自己統御

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認識力の養成ということと

自己統御ということとは、

一体どんな関係があるのだろうか。


これを簡単に説明すれば

認識力を適当に涵養(かんよう)しないと、

心の固有する知覚作用が正確さを失い、


その当然の帰結として

正しい自覚とか、あるいは悟りとか

または第六感というような、


いわゆる高級意識に属する

精神作用が低調になり、


ひいては完全な自己統御ということが

充分よく行えなくなるという、

人生に対する重大な事実があるのである。


中村天風


注)涵養…地表の水が徐々に地下に行き渡り、

     地下水となるように、だんだんと

     無理なく、ゆっくり養い育てることを指す。


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天風メルマガ「中村天風 一日一話」は

中村天風著作のなかから特に大切にしたい

言葉を収録した書籍『中村天風 一日一話』

から転載しています。


本日の一日一話の出典は

『研心抄』第4章です。


【書籍ページはこちら】

▼『中村天風一日一話』


▼『研心抄』



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▼認識力の養成が大切な理由

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(以下、機関誌「志るべ」に掲載された

『研心抄』現代語表記版第4章より引用抜粋)


多くの人が認識力の養成ということを

往々なおざりにして、

ただいたずらに知識の詰め込みにばかり

熱中している。


そしてその結果、

知識は割合に蓄えられているにもかかわらず


諸事万事に対して認識の欠如や不足を生じ、

しばしば失策や失敗を

しないでもよいのに招いて、

物好きにも人生苦をこうむって悩んでいる。


しかしこのような事態では、

いかに学問を研究し知識の量を増やしても、

結局は学べばいよいよ苦しみ、


深く極めればますます迷うという現象の方が

多く発生し、本当の人生幸福というものを

味わうことはできない。


こういう事実から考えても、

認識力の養成ということは、


広い意味においてゆるがせにできない

重要な人生の事業の一つだということが

できる。


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【書籍ページはこちら】

▼『研心抄』



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■ 2月の天風箴言

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他人の言行を常に心の鏡として

他人に対処するなら

それで立派な交人態度が決定される


▼天風箴言の解説は、

 公式HPでご覧いただけます 


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