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■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2022/10/12 記憶力をよくする法
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有意注意力が習性化されてくると、
自然と注意が注がれる範囲が
拡大されていって、
一度に多数または多方面に自分の注意を
困難なく振り分けられるようになってくる。
不必要な消極的観念が心の中を占拠して、
有意注意力を攪乱(かくらん)すると
いうことがなくなってくる。
その当然の帰結として、
連想力が正確になり、
いわゆる思想の整理が自然に巧妙に
なされるようになると同時に、
記憶力がすこぶるよくなるんです。
なぜなら、
心の前におかれた事物のいっさいを
その心に深刻に印象づけて、
細大もらさず心の記憶の倉庫内に
いれちまうからだ。
中村天風
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天風メルマガ「中村天風 一日一話」は
中村天風著作のなかから特に大切にしたい
言葉を収録した書籍『中村天風 一日一話』
から転載しています。
本日の一日一話の出典は
『心に成功の炎を』第6章です。
【書籍ページはこちら】
▼『中村天風一日一話』
▼『心に成功の炎を』
皮革版
机上版
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▼天風先生と弟子の記憶力
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(以下、尾身幸次著『成功への実践』
第6章から引用抜粋)
天風先生は、
絵がお好きで特に日本画を好まれた。
ところが、専門の絵の先生について
習われたわけではなく、
たとえば、よそのお宅で絵をご覧になって
気に入られると、
その絵をじっと熱心に眺めておられ、
あとでお宅にお帰りになられてから
早速筆をとって、
先刻ごらんになった絵を
そのまま同じように描かれた。
それは珍しいことではなく、
「先生、どうしてそのように同じに
描けるのですか」とうかがうと、
先生は、
「お前たちは、物を見るのに
気を入れて見ていない。
私はそうじゃない。
物を見る場合にはほんとうに見る。
そしてそのまま、
こちらの頭の中にしまっておく。
後で描く場合には、
それを頭の中から出して描けばいいのだ」
と言われた。
天風先生の弟子で人間国宝の漆芸家、
松田権六氏がエジプトに行ったときに、
エジプトの国立博物館で
撮影禁止の展示物をじっと見つめ、
ホテルに帰ってから思い出して描いたところ、
迎えに来たエジプトの高官にその絵を見られ、
「禁止されているものを模写されては困る」
と言われた。
そこで松田氏は、
「いや、ホテルに帰って
思い出して描いただけだ」と言って、
その高官の目の前でもう一度描いてみせると
大いに驚かれたが、
松田氏は
「私は天風先生に教えてもらった方法で、
頭に入れてきただけだった」という体験を
語られている。
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【書籍ページはこちら】
▼尾身幸次著『成功への実践』
机上版
皮革版
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■ 10月の天風箴言
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何としても怒り悲しみ怖れを
抑制する事の出来ない時は
そういう時こそクンバハカ密法の
修練に最も都合のよい時であるから
一段と真剣に実行するがよい
▼天風箴言の解説は、
公式HPでご覧いただけます
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