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■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2022/9/9 理性の限界
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現代の人々は
理性に事物を判断する力があるという点を
極端に尊重し過ぎる傾きがある。
しかし、理性というものは、
心性意識の発達に伴って発達する
理智から発生するものであるから、
理性そのものにも昨日と今日との間に
相当な進歩をするという実際的変化がある。
したがって、
われわれが理性を無上のものとして
尊重し過ぎることは決して賢いことではない。
まして人生の万事を
理性に全部依存せしめるという態度は
はなはだしい誤りである。
中村天風
※心性意識:精神生命に存在する
理性心から発動する意識
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天風メルマガ「中村天風 一日一話」は
中村天風著作のなかから特に大切にしたい
言葉を収録した書籍『中村天風 一日一話』
から転載しています。
本日の一日一話の出典は
『研心抄』第5章です。
【書籍ページはこちら】
▼『中村天風一日一話』
▼『研心抄』
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▼豊かな実生活は理性の咲かせた花
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(以下、機関誌「志るべ」に掲載された
『研心抄』現代語表記版第5章から引用抜粋)
私はただ一概に
理性を排他するものではないということを、
くれぐれも念を入れてお断りしておく。
事実において、
今日吾々が吾々の実生活の上に
多大な恩恵を受けている知的事業や
価値ある発明や貴重な発見または創意は、
何れもほとんどこの心性意識の発達と共に
向上し進歩した、
いわゆる理性の咲かした花であり、
またその実りでもある。
従って我々は無論この理性なるものの
力と働きとに対し、
心より感謝と賛辞とを捧げなければならない。
がそうかといって
ただこれだけを極端に信頼、依存して
活きると、
未だかつて経験しなかった
新しい難問題などに直面した際、
もしも賢明な知恵や分別が出ないような場合、
非常に筆舌に表しがたい失望と煩悶に陥り、
ついには焦燥苦悩という
肉体に感覚する苦痛よりも、
ある意味においてはより以上といってよい
精神的苦みを味わうという羽目に
陥ることになる。
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【書籍ページはこちら】
▼『研心抄』
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■ 9月の天風箴言
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正しい愛情とはお互ひが
活きて此世に存在して居るという
厳粛なる事実を
衷心から尊敬し合うことから湧いて来る
▼天風箴言の解説は、
公式HPでご覧いただけます
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