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■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2022/12/25 期待するから失望する
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「まごころ」で行われる行為には
絶対の強さというものがある。
「まごころ」という「心」の中には、
期待というものがないから、
当然失望というものがないからである。
失望というものは、
ある期待が裏切られたときに発生する
相対的心理現象であるがゆえに、
報償を行為の対象とすると、
当然「期待」というものが付随するから、
その報償が、期待通りでないと、
すぐさま失望念が発生し、
その行為にいわゆるムラがでてくる。
したがって当然その強さというものが、
ややもすると、失われがちになるのである。
中村天風
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天風メルマガ「中村天風 一日一話」は
中村天風著作のなかから特に大切にしたい
言葉を収録した書籍『中村天風 一日一話』
から転載しています。
本日の一日一話の出典は
『叡智のひびき』箴言2です。
【書籍ページはこちら】
▼『中村天風一日一話』
▼『叡智のひびき』
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▼「私にとって報償は目的ではない」を
人生モットーにする
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(以下、機関紙『志るべ』に掲載された
「箴言註釈2」現代語表記版より引用抜粋)
※『叡智のひびき』箴言2に該当。
いつも何事を為すにも、
「私にとって報償は目的ではない」を
人生モットーとして生活することに、
注意深く心がけねばならない。
また、もしもいささかといえども
報償を目的とするような
凡人俗人の卑しい心もちが発生したならば、
そのときは、
「箱根山、駕籠(かご)に乗る人担ぐ人、
そのまた草鞋(わらじ)を作る人」
という古い歌を思い出すがよい。
そうすればこの世の中に活きていくには、
如何に偉くなっても
自分一人で生きられるべきものではなく、
他人あっての自分、
自分あっての他人ということが
理屈でなく感じられ、
その感じた心が良心に感応すれば
報償を超越した責務感となり、
更にその責務感がまごころとなって発露する。
まごころというものは、
特に秀でた積極性の「心意」なのであるから、
その行為には絶対の強さが附随するので、
その生活行為にも
何の疲労も感じないことになる。
そして自然に、
日々の人生がいつも溌剌颯爽として、
明朗そのものになるのが必然なのである。
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【書籍ページ】
▼『叡智のひびき』
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■ 12月の天風箴言
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真理を践行するものは
猥(みだ)りに他人の批評を
為す勿れである
否その閑(ひま)があるならば
自分自身を厳正に批判するがよい
▼天風箴言の解説は、
公式HPでご覧いただけます
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