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■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2022/11/29 善悪の判断基準
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その時代の
人間どうしの都合や便宜で作為した、
いわゆる第二義的の倫理道徳を
標準としたのでは、
物事の善悪を正当に判断することは、
しばしば正鵠(せいこく)を失することが
往々にある。
故に物事の善悪邪正を判断する
最も合理的な考え方は、
その事柄が現代の人間生活上
絶対に必要のことか否かということを
基準として考察することである。
ただしこの場合
決して個人の生活を本位とせず、
あくまで己れの生活している社会全体を
標準としなければならない。
中村天風
注)正鵠…弓の的の中心。
転じて、物事の要点・急所
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天風メルマガ「中村天風 一日一話」は
中村天風著作のなかから特に大切にしたい
言葉を収録した書籍『中村天風 一日一話』
から転載しています。
本日の一日一話の出典は
『研心抄』第6章です。
【書籍ページはこちら】
▼『中村天風一日一話』
▼『研心抄』
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▼物事の判断基準は
絶対的で普遍・真実性があること
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(以下、杉山彦一著『いのちを活きる』
第6章より引用抜粋)
第二次世界大戦後、
思想の自由から、続々と政党は結成され、
それぞれ論陣を張った。
相反する正義が、いくつもあってよいものか。
また正義と正義が互いに闘争して、
殺し合ってもよいものか。
正義は、自分の主張や行動を
正当化する口実に過ぎないのか。
「一体、真の正義とは何か」。
私は模索するばかりで、
納得できる結論に
到達することはできなかった。
結局、天風哲人のお教えを
いただくほかはなかった。
天風哲人は、
「力も主義も、相対的なものである。
相対的なものに基準をおくと、
対立し闘争を招く。
相対的なものは、真の正義ではない」
と断言された。
さらに
「真の正義の基準となるものは、
人種や階級や主義や力を超えた、
絶対的なものでなくてはならぬ。
それこそは、
人類に共通する普遍性と真実性を
もったものでなくてはならぬ。
それは一体、何か。
それは、人種や階級を超えて、
人の心の中で最高に進化した、
純粋な心、本心である。
本心が正義の基準である。
本心に準拠した行動が正義の行動である」と、
哲人は力強くいわれた。
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【書籍ページはこちら】
▼杉山彦一著『いのちを活きる』
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■ 11月の天風箴言
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不平や不満を口にする事を
愧(はず)かしい事だと
気がつく様になったら
尠(すく)なくとも自己統御が
出来てきた証拠である
▼天風箴言の解説は、
公式HPでご覧いただけます
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