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■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2022/10/9 人あっての自分
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もしも、いささかたりとも、
報償を本位とするというがごとき、
凡俗同様の卑しむべき心持ちが発生したなら、
そのときは
「箱根山 駕籠(かご)に乗る人担ぐ(かつ)人
そのまた草鞋(わらじ)を作る人」という
古諺(こげん)を思い出すがよい。
さすれば、この世の中に活きるのは、
いかに偉くなっても、
自分一人で生きられるべきものではなく、
人あっての自分、
自分あっての人ということが、
即座に直感され、
その直感が良心に感応すれば、
報償を超越した責務感となり、
さらに当然の帰結で、
その責務感がまごころとなって発露する。
中村天風
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天風メルマガ「中村天風 一日一話」は
中村天風著作のなかから特に大切にしたい
言葉を収録した書籍『中村天風 一日一話』
から転載しています。
本日の一日一話の出典は
『叡智のひびき』箴言2です。
【書籍ページはこちら】
▼『中村天風一日一話』
▼『叡智のひびき』
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▼何事をなすにも報償を超越してなすべし
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(以下、機関誌『志るべ』に掲載された
「箴言註釈2」現代語表記版から引用抜粋)
※『叡智のひびき』箴言2に該当。
「まごころ」で行われる行為には
絶対の「強さ」というものがある。
絶対の強さがあるというのは、
そもそもいかなる理由があるのかというと、
「まごころ」という「心」の中には、
期待というものがないから、
当然失望というものがないからである。
失望は、
ある期待が裏切られたときに発生する
相対的な心理である。
従って、報償を行為の対象とすると、
当然その報償への「期待」というものが
付いてくるため、
その報償が期待通り得られれば
何ら失望は生じないが、
そうでないと失望してしまうことになる。
すると気づかぬうちに、
その行為にムラが出て来る。
すると当然その強さというものが、
ややもすると失われがちになるのである。
すなわち、これが
「何事をなすにも報償を超越してなすべし」
と、力説する理由なのである。
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【書籍ページはこちら】
▼『叡智のひびき』
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■ 10月の天風箴言
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何としても怒り悲しみ怖れを
抑制する事の出来ない時は
そういう時こそクンバハカ密法の
修練に最も都合のよい時であるから
一段と真剣に実行するがよい
▼天風箴言の解説は、
公式HPでご覧いただけます
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