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■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2023/4/19 「集中」と「傾注」
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心の前に現れた事物現象なり、
または仕事などに、
他意なく一心不乱に心が注がれる状態を
精神統一というのではない。
それは精神統一の枢要条件である
「集中」ではなく、
「傾注」であり、「執着」であり、
極言すれば
「凝滞」であり「放心」なのである。
真正の精神統一とは、事物事象を
心の中に集約集中せしめることである。
心を心の対応するものに捉わしめず、
心にそれを完全に捕捉することである。
中村天風
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天風メルマガ「中村天風 一日一話」は
中村天風著作のなかから特に大切にしたい
言葉を収録した書籍『中村天風 一日一話』
から転載しています。
本日の一日一話の出典は
『真人生の探究』第2章です。
【書籍ページはこちら】
▼『中村天風一日一話』
▼『真人生の探究』
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▼天風先生の集中と転換
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(以下、杉山彦一著『いのちを活きる』
第9章より引用抜粋)
私が学生時代の時、
天風哲人のお教えをいただきたく、
お宅に参上した。
お部屋に通されると、
天風哲人は英文タイプを打っておられた。
私は固くなって黙って座っていた。
「話があって来たんだろ」
「タイプの邪魔をしてはいけません・・・」
「タイプは、眼と手があればできるんだ。
耳は空いているのだよ。早くいいなさい」
私はおそるおそる、哲人のお耳に向かって
事の次第を申し上げた。
「それは、こうなんだよ」と先生は
詳しく私に語りかけながら、
タイプの手を休めることはなかった。
天風哲人の注意は、私とタイプの間で、
素早い集中と転換を
確実にくり返していたのである。
それが私から見ると、
二つのことを一挙にやっているように
見えるのである。
自らの意思で、対象に注意を集中し、
また転換することを、
一糸乱れず敏速にやってのけるのが、
賢者の心の使い方である。
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【書籍ページはこちら】
▼杉山彦一著『いのちを活きる』
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■ 4月の天風箴言
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活きる事の努力のみに追はれて
生活の中の情味というものを味はないと
人生はどんな場合にも
真の活きかいというものを感じない
▼天風箴言の解説は、
公式HPでご覧いただけます
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